orataro’s blog おらろぐ

よりよく暮らすヒントをお送りします

人の心に寄り添うこと

f:id:orataro:20180722203620j:plain

 

みなさんこんにちは。

おらたろうです。

 

部屋でふとテレビを付けたら、たまたまとあるドラマの第1話が再放送されていました。そのドラマの名前は『健康で文化的な最低限度の生活』。今回は、このドラマを観る中で考えたことをご紹介したいと思います。

 

 

吉岡里帆さん演じる主人公の義経(よしつね)えみるは、今年就職したばかりの新人公務員。そんな彼女が最初に配属されたのは、生活保護などを扱う「生活課」でした。生活課を訪れる人々の”人生の困難"に触れ、時に戸惑いながらも、彼女は一歩ずつそのキャリアを歩みはじめます。

—————————

 

 

第1話でえみるは、遠藤憲一さん演じる求職活動中の生活保護の受給者、阿久沢(あくさわ)さんと面談します。面談や家庭訪問を通じ、阿久沢さんが借金を抱えていることを知ったえみるは法テラスに行くことを提案します。しかし、阿久沢さんはなかなか肯定してくれず、しまいにえみるは煙たがられてしまいます。

 

法テラスに行くことは阿久沢さんにとって有益であることに間違いないですし、えみるが行う阿久沢さんへの提案は適切なものであったと考えられます。しかし、その想いはなかなか阿久沢さんに届きませんでした。なぜでしょうか。

それはえみるが、解決策を提示するばかりで、阿久沢さんの気持ちに寄り添うことを十分にしなかったからではないでしょうか。

 

彼女は問題の解決を焦るばかり、阿久沢さんの話や気持ちを十分に受け入れようとしないまま、ひたすら、まずは法テラスに行こうと解決策を提示し、それに従うことを強要しようとし続けてしまいました。

もちろん、問題の解決は大切なことです。しかし、人に動いて欲しい時にまず必要なのは、自分がどう思うかは別にして、その人の話、気持ちを一旦受け入れることではないでしょうか。

自分の話を否定するでもなくただ聞いてもらい、気持ちに寄り添ってもらったり、時には励ましてもらったりすることで人は安心感を得ます。安心感を得られるとその人に対して心が開けていき、より深く、自分の感じていることを話せるようになります。そして、その人が話すことに耳を傾けられるようになります。

えみるは阿久沢さんの置かれている状況を受け入れる姿勢がかけており、ただ解決策を提示するばかりでした。阿久沢さんがどうして頑なな反応をするのか理解せずに、ただひたすら解決策を強要しようとするばかりでした。阿久沢さんも、そんな自分の気持ちに寄り添うことのない、自分の気持ちを尊重しないえみるに心が開けず、自分の置かれている状況を詳しく話す気にもならず、提案にも耳を傾けることができなかったのではないでしょうか。

 

 

このお話では終盤、えみるの上司の方が阿久沢さんからゆっくり話を聞き、その気持ちに寄り添う姿勢を見せることで、阿久沢さんの置かれた状況をより詳細に聞き出すことができます。そして、その上で上司の方が再度、法テラスに行くことを提案します。一度、阿久沢さんは提案を拒否しますが、上司の方は無理に強要しようとはしません。その結果、最終的に阿久沢さんはえみると法テラスに行く道を選び、彼は借金に追われる生活を卒業でき、人生を次のステージへ進めることができます。

阿久沢さんは、えみるの上司の方が、阿久沢さんの気持ちに寄り添い、一人の人間としてその意志を尊重する態度で接してくれたことで、次のステージに進めたのです。

 

人に動いてほしいと思った時、焦ってしまうとそのことを強要しようとしてしまう時もあるでしょう。

そんな時は一度立ち止まって。

人は、自分の気持ちに寄り添い、一人の人間として意志を尊重する態度を取ってくれる人についていきます。

人にしてほしいことがある時は、急がば回れで、まずは動いてほしい人の心に寄り添う。そうしてみると案外、思ったよりもはるかに早く、目的が達成されるものですよ。

 

おらたろう

 

参考サイト:

健康で文化的な最低限度の生活(ケンカツ) | 関西テレビ放送 カンテレ